お腹の風邪が流行っています_100127

新型インフルエンザに関しては流行も一段落し、最近は予防接種も全員の方に出来るようになりましたが、接種のピークも過ぎ国内産のワクチンも余剰が出ている状態です。そんな一方でお腹の風邪が昨年末からかなり流行しています。ウイルス性胃腸炎または感染性胃腸炎と呼ばれるものですが、みなさまの周りではいかがですか。

冬になると流行るのは

ノロウイルスやロタウイルスがこの時期有名です。以前ホテルでノロウイルス感染の方がロビーで吐いた後ウイルスが空気中を飛散し多くの方が集団感染した事実も有名です。では特徴を見てみましょう。
ノロウイルス:子供から大人までみんなかかります。ウイルスに汚染された生牡蠣や二枚貝を食べた後や、感染した人が排便後十分に手を洗わないで色々な物に触れることで拡大します。吐き気や嘔吐がとともに下痢になり、一時的に37度から38度の発熱があります。潜伏期間は感染後1〜2日で家族内感染も多くみられます。
ロタウイルス:生後6ヶ月から2歳までの幼小児に多く見られます。吐き気や嘔吐、下痢は同じですが、約半数に水溶性の白色便がみられこれが特徴です。潜伏期間は1〜3日で迅速検査が保険適応で可能です。

治療は

多くの方は比較的早く治ります。確かに初めの12時間は吐き気と下痢で脱水気味になりふらふらすることが多いのですが、家で寝ているとある程度すると水分を取れるようになり、来院されても内服で様子をみることが可能です。しかし2割程度の方は下痢と腹痛でかなり脱水がひどく点滴で水分の補給をする方もいます。お腹が時々締め付けられるように痛くなり、点滴に痛み止めを入れることもあります。それでも大体長くても2日点滴すれば改善します。内服はウイルス感染のため抗生物質が効かないため整腸剤が中心となり吐き気止めや腹痛止めを追加します。

消毒はどうやってしますか

ウイルス性の胃腸炎の原因ウイルスは、消毒薬に対して抵抗力が強いです。ノロウイルスの感染予防には食材の場合は85度以上で1分の加熱が必要です。感染した衣服やリネン類などは80度以上で10分間の熱湯消毒が必要です。また床や便座などの消毒には次亜塩素酸ナトリウムでの拭き取り消毒が必要で薬局ではピューラックスという商品名で売られています。ロタウイルスには消毒用エタノールでの消毒も可能です。

家で出来ることは

水分の補給はエネルギーの補給も含めスポーツドリンクが適しています。冷たくない室温のものをなるべく多く摂りましょう。食事は炭水化物のさっぱりしたうどんやおかゆまたはお茶漬けがいいでしょう。乳製品は胃腸のかぜの時は消化吸収に負担がかかるので控えましょう。よく温かいミルクを飲まれる方がいますが症状のひどいときは控えた方がいいでしょう。しばらくは繊維の多い食事や、いもやバナナなどのお腹で発酵するものは避け、香辛料や刺激の強いニンニクやタマネギなども控えて下さい。家族にうつさないためにもトイレのあとの手洗いはきちんとして下さい。

少しでもおかしいと思ったら

幼小児は予備力が少ないため、脱水になるとぐったりしてしまいます。早めの受診が望ましいでしょう。幼稚園や保育園での流行状況をよく確認して下さい。

吉本一哉
九品仏/吉本診療所院長[医学博士]
吉本診療所のホームページはこちらhttp://Yoshimoto-clinic.jp