■新型インフルエンザって何ですか?_080908

最近鳥インフルエンザが人に感染し、死亡される報告が東南アジアで見られます。日本では報告はありませんが、鳥そのものがインフルエンザウイルスにかかり死んでしまう場合もあり、これは高病原性鳥インフルエンザの可能性もあります。我々はこのウイルスが大流行したときにどうすればいいのでしょうか

新型インフルエンザとは
鳥インフルエンザ(H5N1)は基本的に人には感染しませんでしたが、近年鳥から人に感染する事例が報告されています。しかしこれは人から人には感染しません。これが何かのきっかけで人から人に感染するようになった状態が新型インフルエンザです。古くはスペイン風邪がこれに当たり、世界中に感染し4000万人の方が亡くなられたと言われており、その感染力は非常に強いものです。このように鳥インフルエンザウイルスが突然変異を起こし、人に感染し大流行を起こした状態をパンデミック(世界的大流行)と言います。

どんな症状ですか
症状は通常のインフルエンザと同じく高熱、頭痛、関節痛ですが、人間はこのウイルスに免疫が無いため重症化し肺炎などを併発し、命に関わることがあるわけです。強力な感染力があり、咳やくしゃみで簡単に他人に感染してしまいます。現状では極めて死亡率が高い病気の一つです。
 
ワクチンや治療はどうなるのでしょう
国は現在流行している鳥インフルエンザに罹った人から作ったプレパンデミックワクチンを製造し、備蓄しています。これは新型インフルエンザに有効かどうかは現実的には判りません。また従来から使われているインフルエンザ治療薬であるタミフルやリレンザといったものも備蓄が始まっていますが、これも効果があるかは判らないのが現状です。実際に新型インフルエンザが流行した場合は発熱センターと呼ばれる専門外来が自治体などにより設立され、そこを受診することになります。病院や医院をなにげなく受診して蔓延させることだけは避けたいものです。

対策は
飛行機などによる人的交流や人口密集は新型インフルエンザの流行を世界的ものとするかもしれません。神奈川県横浜市の中田 宏市長は、新型インフルエンザが流行した場合は市長の権限で都市交通を全面停止すると発言されていたのも十分うなずけるはなしです。無用な外出はやめ感染の機会をつくらないことが一番です。防災の日がありましたが、災害などと同じくしばらくの備蓄はさまざまな場合に有効なものです。日頃から家族で話し合っておきましょう。

国や自治体は新型インフルエンザが流行したときの場合を想定して対策をどうしたらいいか考え始めています。NHKでも仮想番組が放映されましたがいまだ現実的とはいえず、十分な最前線での対策が練られているとは言えない状態です。患者の方々が受診できる発熱センターをどこに設置するかとかも未だ決まっていません。映画で未知のウイルスが流行し苦戦するものを観たことがありますが、我々はこの未知の新型インフルエンザにどう対処するかは更に考えなくてはいけない状態です。

吉本一哉
九品仏/吉本診療所院長[医学博士]