昨年の夏は終わらないのでは思うくらい暑かったですが、ここ最近は冬が来ているなという感じですね。寒くなると空気が乾燥するため風邪が増えてきます。この年始の時期忙しいのも加わり、体力が負けて熱を出してしまう方も多いようです。どんなことに気をつけて生活したらいいのでしょうか。
1.冬に流行する感染性胃腸炎
マスコミでも報道されていますが、現在ノロウイルスによるお腹の風邪が大流行です。急にムカムカしたと思ったら嘔吐してそれが一日くらい続きます。下痢も一緒になることも多く、かかってしまうとフラフラになることもよくあります。予備力の弱い幼少児はあっという間に脱水になって点滴が必要になることもあります。大人も罹患される方が多く点滴をしないと動けないような方もいらっしゃいます。
原因はノロウイルス
多くはノロウイルスと言われています。人の小腸粘膜で増殖するウイルスで、不十分な手洗いで感染が広がることもあります。子供などは自宅のベッドで嘔吐し、世話をした母親が24-48時間後にかかることもよくあります。ここ最近までは小型球形ウイルスと呼ばれはっきりした名称がなかったのです。検査は便を採取し、20分待つことで判定できるようになりましたが、多くの方で保険適応が認められておらず(3歳以下と65歳以上のみ保険適応)診断は難しいのが現状で、臨床所見などより診断されます。
治療と感染予防
ウイルス感染のため抗生剤は効かず効果的な治療法はありません。吐き始めた半日はなかなか吐き気が強く食べられませんが、時間とともに吐き気が治まるので少しずつスポーツ飲料やおかゆ、うどん、りんごのすりおろし、ウィダーインゼリーなど吸収のよいものに心がけ脱水に注意が必要です。嘔吐物の消毒はアルコールが効果的でないため漂白剤系のものを使います。キッチンハイターやハイターがそれにあたります。使用方法は500mlのペットボトルに10mlいれあとは水でうすめて使用します。当院でも診療所内での嘔吐にはこれで対応しています。また感染予防は手洗いが最も効果的で、トイレの後、調理の前、食事の前など必ず手を洗いましょう。
2.インフルエンザも流行りだしました
数年前の新型インフルエンザの大流行では一年中流行していましたが、一般的には渡り鳥が媒介するといわれるように冬に集中して発生します。東京では例年12月に少し発生して1月中旬からの爆発的な流行が多いのですが、昨年時点ですでに発生し始めています。世田谷区の小学校では学級閉鎖がすでに報告され、詳細な検査によりA香港型であることが判明しています。パリから帰られた日本の方はB型インフルエンザを発症しており世界で流行しているようです。
治療はタミフルからリレンザやイナビルなどの吸入薬も揃い、個人の状態に合わせて使用できるためより効果が期待できます。
昨年はマスコミが総選挙一色でインフルエンザワクチンの接種啓蒙をほとんどしていないため接種率も全国的に低く、集団予防効果が減弱する可能性があります。
急な高熱でのど痛や鼻水があり少しでもインフルエンザが考えられるときは、ぜひ検査を受けてみてください。年末年始は学校が休みになるため一時的な流行の減弱が見られますが、再び流行が始まります。楽しい新年をお過ごしいただくようお気を付けください。